不動産売却にかかる法人税について

法人が不動産売却を行うと、法人税の課税対象となることはよく知られています。個人の場合は、不動産売却によって生じる所得は、総合課税の対象となっている所得とは分離して計算しますが、法人の場合は不動産売却の手続きの中で発生した費用を全部他の益金や損金と合算して所得金額を算出します。よって、売買代金が多額だったとしても、他の収入が少なく、支出が多ければ、課税対象となる所得金額が少なくなり、納めなければならない法人税額も少なくなります。

また、売買代金と必要経費を合算した結果赤字になったとき、個人の場合は一定の要件を満たしていれば譲渡損の損益通算や繰越控除を行うことができますが、法人の場合も青色申告の承認を受けており、毎年税務申告を行っていれば、欠損金を繰越控除することができ、欠損金が生じた事業年度の翌期以降の法人税額を少なくすることができます。繰越控除ができる期間についても、個人の場合は最大で3年程度ですが、法人の場合は最大10年と長くなっています。ただし、大企業の場合は繰越控除ができる欠損金の額に制約が設けられています。

一方で、2014(平成26)年10月以降に新たに始まる事業年度からは、法人税額の4.4%に相当する額を地方法人税として納めなければならなくなっています。この税は地方自治体の財政の不均衡を解消することを目的に、法人住民税の一部を付け替える形でつくられたものです。地方という名詞が使用されていますが、この税は国税であり、徴収した税は地方交付税の財源となります。

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